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波多野睦美&高橋悠治 「ジュ・トゥ・ヴ−美しいフランスの歌」

sawanonn2009-10-24

2009年10月24日(土) 15:00開演
兵庫県立芸術文化センター 神戸女学院小ホールにて


【出演】
メゾ・ソプラノ 波多野睦美
ピアノ 高橋悠治


【プログラム】
F.モンポウ:「魂を歌う」 詩/サンフアン・デラ・クルス
F.プーランク:「ギターによせて」 詩/ピエール・ド・ロンサール
アントネッロ・デ・カゼルタ:「完璧な美」(14c.後半)
F.プーランク:「平和への祈り」 詩/シャルル・ドルレアン
E.サティ:「ジュ・トゥ・ヴ」 詩/アンリ・パコリ
F.モンポウ:「3つのあそび歌」 詩/不詳 
 馬車の上にはお人形/かささぎのマルゴ/月の中の3匹の子ウサギ
F.モンポウ:「夢とのたたかい」より 詩/ジョセプ・ジャネス
 きみの上には花ばかり/ゆうべおなじ風が/きみは海のよう
L.ブーランジェ:「帰還」 詩/ジョルジュ・デュラキス
K.ワイル: 「ユーカリ」詩/ロジェ・フェルネ
H.アイスラー:「老子亡命途上での道徳経成立の物語」 詩/ベルトルト・ブレヒト
E.サティ:「3つのジムノペディ」ピアノソロ
E.サティ:「帽子屋」 詩/ルネ・シャリュ
E.サティ:「ダフェネオ」 詩/ミミ・ゴデブスカ
高橋悠治:「ゆめのよる」詩/谷川俊太郎
高橋悠治:「鳥は空を求めている」詩/濱口國雄
高橋悠治:「おやすみなさい」 詩/石垣りん
●アンコール
 サティなど…


【感想】
当日急に、聴きに行くことになって、残っていた舞台後側の席を購入。…しかし、声楽はやはり前から聴かないと…少し残念でした。
波多野さんの声は独特の魅力に満ちていいて、後からでも一声から彼女の歌の世界に引き込まれましたけれども…。(*^_^*)


しかしまぁ一番印象的な歌はやはり、クルト・ワイルでしょう。
波多野さんらしい上品なワイルではありましたが、高橋悠治氏の巧いピアノとも味わい深く、タンゴの強力なリズムメロディーに、印象を強く持って行かれた感がします。
他の洒落たフランス歌曲も丁寧に歌われていて気持ちも良かったんですが…如何せん、ワイル強すぎ。。。


老子…」の曲は高橋悠治氏が解説され、…まんまな解説でした。(゜ж゜)
ジムノペディ」の慎重な演奏ぶりも、彼の矜持と愛着ぶりを少しかいま見られた気がします。“ヘンコツじじい”だったというサティの評価が、そのまんま似合う方だなぁ〜と…。(笑)
そんなサティといえば、アンコールで歌われた曲で…「おっちゃんアホやなぁ〜w」と波多野さんが解説された…ロンドンの劇場で踊る少女の心境が、英国を揶揄していてとてもおフレンチでした〜w
それから高橋氏の「ゆめのよる」は、矢野顕子の歌を覚えて、また違うバージョンで聴けてちょっと嬉しかったです〜(笑)


あとプログラムノートの波多野さんの解説が、1曲1曲短いながら気の利いた、余韻を残す文章で、とても読み惚れます。ああとてもいいなぁ…(*^_^*)v