私の中のあなた

2009年10月15日（木）
TOHOシネマズ西宮OSにて

監督・脚本： ニック・カサヴェテス
製作： マーク・ジョンソン / チャック・パチェコ
原作： ジョディ・ピコー
キャスト
キャメロン・ディアス、アビゲイル・ブレスリン、アレック・ボールドウィン、ジェイソン・パトリック、ソフィア・ヴァジリーヴァ 他

解説： アメリカの人気作家ジョディ・ピコーのベストセラー小説を、『きみに読む物語』のニック・カサヴェテス監督が映画化。白血病の姉のドナーとなるべく遺伝子操作によって生まれた妹が、姉への臓器提供を拒んで両親を提訴する姿を通し、家族のありかたや命の尊厳を問いかける。主演のキャメロン・ディアスが初の母親役に挑み、両親を訴える次女役を『リトル・ミス・サンシャイン』のアビゲイル・ブレスリンが熱演。シリアスなテーマながら、主人公一家の強い家族愛が胸を打つ。シネマトゥデイ


あらすじ： 白血病の姉（ソフィア・ヴァジリーヴァ）に臓器を提供するドナーとして、遺伝子操作によって生まれた11歳のアナ（アビゲイル・ブレスリン）。彼女はこれまで何度も姉の治療のために犠牲を強いられてきたが、母サラ（キャメロン・ディアス）は愛する家族のためなら当然と信じてきた。そんなある日、アナは姉への腎臓提供を拒否し、両親を相手に訴訟を起こす。シネマトゥデイ

感想：
新聞等で批評がよく出ていて…、その隠されたネタバレ確認に観に行ったようなものでした。
……ま、やっぱり思った通りの話だったので、そんな隠すほどのものでもないような、気はしましたが(;^_^A、評判通り、感動作品でしたでしょう。
……なんていうか、もー…「コレ、泣かずに観れる人いるんでしょうか？」ってくらいどんだけ〜こらえるのに苦労したか！？ …苦労しすぎて、疲れ果てました…。

はぁ〜。
押しつけがましいアメリカ映画は嫌いで、家族関係のあり方など、これもそういうところが全くなかったわけではないけれど〜、それぞれ登場人物の価値観を、上手に映していたかと思います。脚本が良いのか、原作が良いのか。俳優はもちろんのこと。

まぁ「家族のあり方といのちの尊厳」っていうのがテーマらしく。
…生きている限り誰かの犠牲を強いなければならない病気の姉。そんな姉のためだけに生まれてきた妹。見返られない弟。そして病気と闘う母親になるしかない母親。そんな家族を優しく見つめる父。加えて、てんかん持ちのやり手弁護士やら、娘を亡くした裁判官（？）やら、医師やら、この家族をとりまく登場人物たちが、それぞれどうにもならない哀しさを抱えており。
こういう生まれで、自分の存在価値を見失うんじゃないかっていう妹の葛藤などが、表情だけでさらりと描かれている点ももどかしくも良くて！

……最後は、すっきり美しくまとめすぎな感じもしなくはないんですが…(;^_^A
全うした人間の哀しさと美しさ、と、超越した所にある自然の崇高さが、心に沁みます。

ふつうの観客向けには、カタルシスのある〜優しいつくりとなっていますので、いいんじゃないかと…。
そんな映画の直接の主旨ではないかもしれませんが、……まぁ、どのようにせよ、どのようなことにせよ、…在るもの、起こったこと（起こしたこと）すべてに意味はあって、価値のないもの（人間）なんてない――ってことを、改めて思いなおしました。

映画を終えて、西宮ガーデンズをぶらり。
ようやく、人も空いてきたのか〜ランチとかふらりと入れるようになって嬉しいですね。
食べた牛トロ丼→
デザートの杏仁豆腐が美味しかったですｖ