のりこうのくうねるあそぶー

李 浩麗SOHAコンサート


〜卯月を彩る音・声・響〜
2009年4月11日(土)14:00開演
兵庫県立美術館エントランスホールにて


【出演】
李 浩麗(歌唱&打楽器?)
山口 智(ハンマーダルシマーアコースティックギター
岡野裕和(コントラバスエレキベース) 



【曲目&解説ほか】
春来ませ(中国民謡):日本語と中国語で。
台湾の子守歌(台湾民謡)
小さな空谷川俊太郎・詩/武満徹・曲)
死んだ男の残したものは谷川俊太郎・詩/武満徹・曲):ベトナム反戦歌として書かれた作品
グリーンスリーブス(イギリス民謡)
スカボロフェア(イギリス民謡):サイモン&ガーファーンクルの曲として有名だが、英国の古い民謡。ハーブの名前と呪文のような歌詞だとか?
ネラファンタジア:映画「ミッション」より、オーボエで演奏され…後に歌詞が書かれた。歌はイタリア語と中国語で。
ウタオラショ(長崎):日本最古の西洋音楽サンスクリット語でグレオリオ聖歌と同じ曲があるらしい「おおグロリア!」「マリア様〜」のような意味らしい。
階段の子供/「クレーの絵本」より(谷川俊太郎・詩/谷川賢作・曲):パオル・クレーの絵と谷川俊太郎詩のコラボレーション「クレーの絵本」より。
10てんさぐの花(沖縄民謡):ホウセンカの花に例える親の愛情を歌った曲
11南の花嫁さん(中国民謡):高峰三枝子が日本語の歌詞で歌い有名な曲になったとか。
(↑以上だったように思います)


【感想】
たまたま県立美術館に来ていたので、当日開催される無料のこのコンサートも聴いて来した☆
まず惹かれたのは「ハンマーダルシマー」という楽器。
ペルシャが起源の古代ヨーロッパ民族楽器であり、ピアノの以前の、叩いて鳴らす弦楽器であるそうです。山口氏の楽器→は、アメリカ製とのことで、イギリスなど英語圏で今でもたまに?使われているらしいです。バチでポンポンと叩く姿が、可愛かったです(笑)


全体的にはほのぼの〜と明るい春らしい曲目で、ちょっとした世界旅行気分も味合わせてくれる楽しいプログラムでした。
武満徹氏の曲が聴けるとは思っていなかったのでちょっと嬉しく、しかも…うっかり胸に沁みてしまう「死んだ兵士…」まで聴けて、いつもの通り(←この曲を聴くと)涙腺ゆるゆるしてしまいます(苦笑)。
…歌手の李浩麗さんもこの曲を歌う時だけは、その世界に入る覚悟に眉を寄せて「歌い継がれなければならない曲」と思いを込められていました。
……個人的にはさらっと歌うバージョンの方が好みですが、本当に音楽の力を思い知らされる名曲かと思います。
ともあれ最近、武満の曲を聴く機会が増えているような気がして嬉しいです。(笑)


李浩麗さんは、曲目通り幅広く…中国語日本語英語他各世界の音楽を歌われている歌手のようです。美人で利発的でその麗らかに明るく伸びやかなお声が魅力的でした。
声以外に小さい金属の鈴などの鳴らし方もとてもステキでした。
真摯にひとつひとつの音楽に向かわれて、演奏と、その曲目の解説をされてる様もとても好印象です。
ただ、バックのジャズっぽい弦楽器だけ演奏と声の相性やそのアレンジは、さほど良いようにワタクシにはは感じらず…、元曲の良さに負けているというか…対抗できていないというか…。異色という点では面白いのだけれども、それが、少ーし(ワタクシには)残念でしたでしょうか。(^_^;)


このユニット「SOHA」は、「結ぶ紐」だとか縄だとかいう意味で、ジャンルにとらわれることなく、独自の音楽スタイルで自由に様々な人たちとの繋がりをめざす、との事ですから、またいろんな場所でのご活躍を期待したいと思います。