のりこうのくうねるあそぶー

山行 夜叉ヶ池

夜叉ヶ池――やしゃがいけ――

泉鏡花が戯曲の題名で有名な池です。
大昔、玉三郎が演じるその舞台(?)をTVで見た記憶があり。その妖艶さに魅せられて以来、憧れの池でした。
それが実在するものと知り、初めて出かけたのはちょうど10年前の初春――。当然、雪山です。その山の厳しさもあって、池の神秘性は守られたまま美しい記憶に留まっています…。
こんな→


今庄
麓が今庄は「蕎麦処」で有名な場所ですが、「夜叉ヶ池」も売りらしく、登山道は、この山域では抜群に整備された道で(池までは☆)、夏や紅葉のシーズンになると、わんさかハイカー達が訪れるようです。駅にはそのハイキングの様子写真が、たくさん飾られてます。
そして宿泊しました(2回目・素泊まり)今庄サイクリングセンターは、温泉があり何度か訪れている馴染みの場所です。
夜叉ヶ池の伝説に相応しい、池が住人の龍神を描いた大水墨画
を見ると、「ああここに来た!」と郷愁の念が……ちょっぴりね!?(笑)
素泊まりゆえにゆったり21時過ぎに着いたので、温泉に浸かり、広々とした清潔な和室で、本を読んだりして、静かに過ごしました。



登山
朝、天気予報「晴れ」なのに、何故か雨が降ってます…。(T_T)
雨具をつけて、6:30にタクシーに乗って登山口へ。 人気のエリアですが車が1台だけ止まってました。
登山口にある大カツラ→
雨は小雨と言った程度なのでさほど気にはならないのですが、展望は望めそうになく、池から上の三周ヶ岳への登山は中止して池までの往復になりました。
途中の沢や滝は、梅雨と台風がもたらした水量で、ごうごう〜音を轟かせており。
龍神の滝→ 沢→
樹齢300-400年といった大トチノキ
はじめトチノキの群落を抜け、ブナ他多種のごちゃごちゃもさもさした林―豪雪地帯だけに、いじめられてねじ曲がりつつもたくましさがあり、そうした雑然さをいっそう感じさせる気がします。 


尾根近くにある目的池が近くなると立派な木道が現れ、その先にようやく見えるのが、夜叉ヶ池…。予想通り、ガスの中でしたが…(苦笑)。
池の周りの木々には、モリアオガエルの卵塊が生み付けられ→
池中は透明度が高くオタマジャクシとイモリがいっぱい! そしてここだけに住むという、ヤシャゲンゴロウも…!


ぐるりと反対側の尾根までいくと岐阜県側斜面は切れ落ちておりながらも高山植物が豊富なようです!



しばし佇んだ後、下山したのでした。
静かな登山で満足でしたが、こちらが下山中は、登ってくる人たちにたくさん出会い、やはりその人気の高さには、瞠目でした。