のりこうのくうねるあそぶー

生誕100年記念 ダリ展 創造する多面体

2007年4月1日
天保山サントリーミュージアムにて


午前中、夜行帰りのワタクシ梅田でhusと待ち合わせをして行ってきました。
前日はちょうど横浜のみなとみらいの新開発地?の方に行っていたものですから、その辺やお台場あたりの関東の湾岸線と違って〜、なんと大阪の天保山らへんの湾岸線のごちゃごちゃ感というか〜垢抜けなさは……と、少々比べて見てしまいました。まあそんなところも大阪らしいというか。
それにしても春休みのせいか、午前中だというのに家族連れなど結構な人出で賑わっており
これが全部ダリ展に行くんだったら驚くよな☆
全くhusの言葉に苦笑をもらしつつ、海遊館の列でホッとしました。


……しかしついでなのか、案外大阪人は「シュールレアリズム」が好きなのか?(案外似合ってたり?)、中には家族連れやお若いカップルの方もちらほらいらしてた展覧会でした。
紹介・作品数例などは、こちらに→http://www.suntory.co.jp/culture/smt/gallery/index.html


感想
ぱっと見ですが以前、シュールレアリスムの先駆者とされるイタリアの画家デ・キリコの展覧会でその絵を見た感じと比べて
イタリアンと違って、スパニッシュはまだ優しい…イタリアよりはウェットな感じがするねぇ」とワタクシ。
暴走系だけどね」とhus。


キリコの絵は、色調もカラフルなイタリアンカラーでくっきりと描かれており、空虚な絵にイタリアンカトリックの厳格さを漂わせて不気味さも感じましたが、ダリは、あの偉大な建築家ガウディや、滑稽壮大な『ドン=キホーテ』の小説を生んだスペイン人の国風らしく、荒涼とした風景の背景にもかかわらず、どこかユーモラスであり、優しい色使いでとてもキレイな絵なのです。


でも、爆発系…!!(暴走というか☆)
日本で言うと、岡本太郎がその系統を踏んでいます(笑)が、それ以外にも後世の芸術家たちにずいぶんと影響を与えたのだなぁ…と感心せずにはいられません。


時空間を歪めた表現などは、ダリの歪んだ時計の絵によるものからだし、だまし絵や「ああこれも…!」という多くの広告作品も手がけていますから、案外日常にも取り込まれていたりする感じです。


個人的には、香水の瓶のデザインに、『ハクション大魔王』の壺を見出してしまいました(笑)し、ある建造物などは、『トトロ』のバスや『ラピュタの城』など、今や世界に誇る日本のアニメ界にもずいぶんその遺伝子は入り込んでいるのだな…と一人ニヤニヤしていました。


広告で言えば、彼がアイデアCMもえんえんと流れてました。流石に夜行帰りで見てたら眠くなるんですけれど〜「スーパーサーディン」には笑いました☆ 
銀色に光る鰯が、空中を飛んで…大きなスーパーサーディン(銀袋)の中に飲み込まれていくという…(確か)だけなのですけれど、とてもツボにきました。


本の装丁も挿絵も素晴らしいのですが、文章も手がけている(読めませんが)らしく、その著書の手書き原稿なども公開されてました。
中にピカソやダビンチやアングルや十数人の画家と自分を比べた表があって創造性や認知度?などいろんな項目で得点(20点満点?)付けられているんです〜。husの解説によると。
レオナルド(ダビンチ)などと比べてオリジナリティや技術では、自分(ダリ)の方が勝ってるけど、何か(認知度??)では負けてる…
下の点数を付けているとか?(さすが天才は…!) ちなみに
「で、誰が一番なの?」と聞くと
フェルメール」だとか。
確かオール20点でした…!
ダリにも信奉されて〜、本当にフェルメールって人気あるんですねーとあらためて感じ入りました。


そんなありとあらゆる方面のダリの作品が展示されています。
そして写真も多くあるのですが、とってもいい男〜でしたね!「サルバドール・ダリ
奥様もステキな芸術家だったようで、いろんなインスピレーションを与えていたようです(笑)


最後に「チュッパチップス」の自販機が置いてあり、ロゴデザインが彼のだとか。
ランチを食べながら、さささ〜っとこうした方が目立ってイイよ」と
描いて出来たのが、あの包み紙のデザインなんですって!?

 

……「チュッパチャプス」を頬張りながら見てる〜客が(特に綺麗な恰好の年配のご婦人)が、なんとなく可笑しかったです…!