のりこうのくうねるあそぶー

スウィーニー・トッド

〜ブロードウェイ・ミュージカル〜
2007年2月9日(金)

作詞・作曲:スティーヴン・ソンドハイム
脚本:ヒュー・ホィラー
演出・振付:宮本亜門
音楽監督:山本庸介
指揮:西野淳
キャスト:市村正親大竹しのぶキムラ緑子ソニン城田優、立川三貴、斉藤暁武田真治


妻を恋慕され、無実の罪を被らされ追放された男の復讐劇――『M・クリフト伯』など、結構よくモチーフにされる筋立て(西洋人は男2:女1の話がお好き?/笑)がですが。
物語は18世紀末ロンドン――産業革命期の英国が世界進出にブイブイいわせていた頃(?)の、底辺社会のいかがわしさをたっぷりと踏まえて…人の欲望を道徳観念などは無視して話は進められますが。……結局は「」を求めるがゆえの、普遍的テーマのお話です。


今回の日本公演にあたって、ソンドハイム氏と亜門氏の対談が新聞に載ってたのを読んだ記憶では「…元々がおもしろいんだから、亜門でなくともおもしろくなるはずだ」と冗談めかしておっしゃってました…ような? 
ええその通り〜、揺るぎなき脚本に込めらた「人の愚かしさ哀しさ、…美しさ」等とくと!堪能しました。


それは亜門氏の演出による役者たちの熱演あってのものなので、……良い舞台だったかと、思います。日本社会的でなく複雑だろう点も、割にシンプルにストレートに描かれており、そう難しくなく観客にも受け入れられたのでは…?と思います!


公演後も観客からスタンディングオベーションを送られており……個人的には演奏ピットに拍手を送りたくて立ったワタクシですが(笑)、それは役者さんたちからも拍手を送られておりました。…オペラでは指揮者も舞台に上がるものかと存じてましたが、こういうミュージカルでは上がらないものなのかと、ヘンに感心もしたり…(苦笑)
そう、音楽・演奏も良かったので!……パンフに楽団名がなくて、地方毎で違うからなのか?もったいなく感じました…。


実をいえば、若手俳優目当てで行ったこの舞台……市村氏や大竹さんのベテラン勢に囲まれて、荒削りながらのびのびと演技されている彼に、嬉しく胸を熱くしたのでした(笑)!