のりこうのくうねるあそぶー

生活と芸術——アーツ&クラフツ展 ウィリアム・モリスから民芸まで

sawanonn2008-09-23



http://www.momak.go.jp/Japanese/exhibitionArchive/2008/368.html


2008年9月23日(祝)
京都国立近代美術観にて



京都国立美術館
昔――学生だった頃は、河原町からでも歩いて行ったモノでした、岡崎公園の美術館へは。
最近は、すっかり…タクシー(又はバス)のお世話になったいたのですが…スタスタと歩いていくhusの後を(どこからタクシー乗るのかな?)ついて行くと、
なんと! 
ずっと歩いて連れて行かれたのでした!?
真夏ではないので気温はさほどでもなかったものの、焼き付けてくるような日差しに閉口。
まぁ、京都は歩いてこその発見があって、……それなりに楽しめましたけども…(;¬_¬)。


気を取り直して!(笑)
「アーツ&クラフツ展」
「19世紀後半にイギリスで興ったデザイン運動「アーツ&クラフツ」の広がりを、ウィリアム・モリスを中心とするイギリス、ウィーン工房がひときわ輝いたヨーロッパ、そして民芸運動が花開いた日本での美しい作品からたどる展覧会です。」


ウィリアム・モリス展には前にも行っていたので、今回行く予定はなかったのに、
民芸運動」に興味がある…そうな?husの希望で、急遽行くことになった展覧会でしたが。
モリスだけではないアーティストたちの作品もまたその運動のヨーロッパから日本への波及の過程も望むことができ。
鑑賞客もほどほどで、展示数も数はなく、展示の狙い通りに、ゆっくり観れたのはよかったです。


1部:イギリス
まずは目玉の(笑)、ウィリアム・モリス…、
……やはり壁紙の模様が一番有名ですね(笑)。彼の装丁本も大好きです。
他同世代や同英国ののアーティスト達、エドワード・バーン=ジョーンズダンテ・ゲイブリエル・ロセッティマッキントッシュの作品があったり、
モリスが晩年まで使用したケルムスコット・マナーの一部を再現した展示も良かったです。
ただ、工芸品…となると、職人の手仕事を活かした作品は、デザインはまぁいいとしても、木工品などの精度など、精巧さにかけ、悪く言えばちゃちく見えなくもない…というか。
後に見た、他ヨーロッパの作品に比べても、イギリスのはなんていうか、良くも悪くも英国的だなぁ〜と…(^_^;)
素朴でロマンチックで…。。。


結局英国人は審美眼に優れ、他国から奪してきたモノを集めて飾るのはとても上手なんだけども、創作の才能はあんまり・・・なんじゃないかと、感じました☆(お料理なんかをみてもそれはねーと)
しかしそれぞれに良さはあるので。…なんていうか「総体的な」という意味で、です!
イギリスの田舎の邸宅で薔薇を育てたりする生活は、とてもとても快適そう〜な暮らし!で、暮らしをデザインする力には、あこがれます、ええ。


2部:ヨーロッパ
オーストリア、ドイツ、スカンジナビア、ロシアでの展開を見せてくれます。
ウィーン(オーストリア)となると、デザイン性が、ぐっと!洗練されているような気がします。
さすがアールヌーヴォーの香りって感じでしょうか?(笑)
ドイツとなると、明るく機能性に満ちた感じがするし、
スカンジナビア独特の北欧的装飾性にも、うなずけます。
…椅子だけでもお国ごとに並べて比べてみたくなるほどです。
やはり、お国柄が観れて、面白かったです。


3部:日本
…元々、日本の優れた工芸品を知っていれば、西洋ものに負ける気はしないのです。(笑)
身びいきもあるかもしれないけれど、木工品なんかは木目を活かし、上塗りする漆や螺鈿装飾の日本やアジア各国の技術がどんなに美しいか? 思わずうっとり眺めてしまいました。(笑)
「必見は、柳宗悦らが昭和初期に建てた「三国荘」(みくにそう)の再現展示です。柳の収集品や若き濱田庄司、黒田辰秋らの作品で飾られた室内には、民芸の原点を見ることができます。」
とあるとおり、この展覧会においてはモリスよりもこちらの日本の民芸ものの方が「民芸」として価値のあるモノのように感じました。
使い込まれた感のある鉄器や陶器や…着物など。本当に、日本の工芸品はホント粋の限りですね。(笑)