のりこうのくうねるあそぶー

キサラギ

2008年3月3日(月)シネ・リーブル梅田にて



[2007日本]
監 督 :佐藤祐市
原作・脚本:古沢良太
音 楽 :佐藤直樹
キャスト:小栗旬、ユースケ・サンタマリア、小出恵介、塚地武雄、香川輝之


やぁ〜面白かった!!!
昨年見逃した映画の中で、一番惜しかったかもしれない(笑)映画でしたが、リバイバル上映(ありがとう〜!!!)で観ることができて、満足です。
なんとも監督・脚本・俳優達の力量にうなる映画でした。そして心から笑えます。劇場中お客さんからもかなり笑い声が上がっていました


ストーリー
D級アイドル如月ミキが亡くなって1年。1回忌追悼会(オフ会)に5人の男、家元、オダ、ユージ、スネーク、安男、イチゴ娘が、集まった。ミキの思い出に花を咲かせ盛り上がるも、ミキの死因(自殺か他殺か、犯人は誰か?)を巡って、5人の男たちによる怒濤の推理が始まる!!
次々に判明する意外な事実!? どんでん返しに次ぐどんでん返し! 一体真相はどこにあるのか!?
たった一つの場所の中で解き明かされていく謎は、誰も知らなかった思わぬ結末へと向かっていく。。。



感想
ワンシチュエーション物語に挑戦したかったという意欲的な脚本、そこを飽きさせないカメラワーク、物語の繋ぎ方、個性的キャラクターを演じる力量ある俳優たちのチームワーク。
全てが揃って出来上がった熱くもとてもオカシイ、日本らしい〜映画でした。
日本らしさは、アイドルオタクの男たちの愛溢れる〜滑稽さでもあるのですが。
けれども「オタク」たちの、手の届かない何者か(或いは何物か)への、見返りを求めることなくひたすら愛しぬく心。時に排他性を帯びることもあるけれど、基本的には孤独を突き詰めた結果ゆえの美しさ、切なさ、微笑ましいような可笑しさ、愛おしさ…に溢れ、また込み上げてきました。


「本来美しいはずのオタク心を復活させた…記念碑になる」映画とパンフでは書かれてますが。
脚本家の「人を好きになることはステキだな」「人ってわからないよね」というテーマが実に楽しくおかしく爽やかに描かれていて、ホント心から笑わせていただきました。


特に最後の、日本的アイドルらしいミキちゃんの…とんでもなくど下手に歌っている〜(笑)イベントでの隠し撮り!映像(DVD)に合わせて、
5人の男たちがノリノリで踊り歌い声援をあげるあのテンション!!! 
……なんだか覚えのある!!(笑)
超〜絶頂感・幸福感に溢れた感覚は、ホントたまりませんでした!


それだけに、一番最後のオチは蛇足だったかと思わずにはいられないのですが☆



俳優さんたち
「最初は役者さんたちを盛り上げるためにこっちが盛り上がっていたけど、(後半)今度は役者さんたちが走り始めていった」という(監督談)通り、、、
笑い過ぎて記憶が曖昧」「こんなに笑った撮影はない」「笑いを耐えることが辛かった。耐えきれなかった」等々、笑いが止まらず水を噴き出したり、NG連発したり…
もう〜ホントにおかしいテンションだったんでしょうねぇ〜(笑)。
その空気感や連帯感がそのまんま画面に現れていて、先に書いた通りあの異様な突っ切ったダンスシーンは、ホントに良かったです!!! お疲れ様でした♪