のりこうのくうねるあそぶー

山行〜京都北山

休日の朝、出町柳はいつもハイカーであふれている。
京都北山や裏比良へのバス始発点であり、登山基地といったところかな。
駅前に美味しい手作りのお総菜&弁当屋さんがあって、今回もそこでお弁当とおにぎりとコロッケと…沢山(笑)買い込み、バスに乗って出発した!


今回の目的地は……貴船
雲ヶ畑の出合橋でバスを降り、中津川沿いに林道を登っていく。分岐で松尾谷を離れ、貴船側の山道に入る。沢筋だが、砂防工事が施され、
昔、きれいな沢路だった面影がなくなっている!
いたくおかんむりのhusが、ぷりぷりしながら進む。
京都北山といえば彼が少年の頃、金久昌業氏の著書を愛読し、その北山を愛する思いを受け継いだというか、ひそかに敬愛してやまない山域なのだろう。
その金久氏の重ーい想い込められた京都北山は、昔人の手の行き届いた美しい日本の里山だったのである。住む人がいなくなり、登山者も訪れる者も減りながらも、しゃんと!清冽さを保ってきたのに、容赦なく土木業者の魔の手が伸ばされていた。
日本中どこかしこの川をも人の目が無いことをいいように虱潰しにダムや砂防工事等で潰してきた行政の一環である。…こんな所にまでも……(涙)。



地形的にも路は平坦で歩きやすく、しばらく進み直谷をゆるく登っていくと、砂防ダムの壁もなくなり、森の中の自然の沢が戻ってきた!

はずむhusの足取り (笑) 
沢の辺には、シーズンのクリンソウがピンクの群落を作っており、しばし休憩。
あまりの気持ちよさに、お昼寝タイムに突入〜…ZZZ
 写真撮るワタクシ


山で寝るのは、ワタクシ至高の幸せなのである! 寝るために山に登ってるとも、半分本気で思っている。ええ、ええ!! 


ついでに、お昼も食べる?
そうしようか。上に行っても、そんなにいい場所はないから…」と、
まだ昼前であったが、お昼もいただくことになった。(笑)
涼しくて気持ちよく、お弁当も美味しく、誰もいない静かな場所で至福の一時を味わった。


そこからもあまりにクリンソウの群落が続き、山道も楽で歩きやすく、所用時間が短く済んで自然林の森も気持ちがいいので、予定外の魚谷山まで足を伸ばすことになった。
途中、唯一すれ違ったカップルが走って越していった(←アドベンチャーレースのトレーニング中?…のような二人)以外は誰にも会わず、柳谷峠から魚谷山へと気持ちよく容易に登れた。


峠道にひっそり置かれた極小のお社。菊の御紋付き
こういう小細工が、京都らしいというか…☆



標高816M。
山頂の展望はよくないが…☆、そこに至るまでの道が、これぞ美しい京都北山の森林風情であり清廉で心地よい…。
その道を引き返し、…引き返す頃には花への興味は薄れるのだが(苦笑)


この山なら生きていけるね(笑)
昔人は山に住んでいたのだ。水はあるし薪も取れるし山菜等もあるし動物を捕まえることもできる。少しの田畑を切り開けば、何もなく身を隠す所などない平地よりはよほど楽に生きて行けたのかもしれない。
上越やアルプスのような険しい山だと、とてもムリだけど
都から近い北山は、そうして身をひっそりと隠しながら住み着いた貴人も多く。また日本海からの行商人の行き交う栄えた里山だった…。
そんなことに思いを馳せながら、貴船山の尾根路を南に辿っていく。名高き北山杉の美林も健在(所々手入れ行き届かぬ所もあるが…/涙)世界遺産比叡の山脈を左に眺めることができる。
聖域貴船神社のある貴船川沿いを交易路として使うのは憚れるとして避けて作られたのかこの二ノ瀬ユリ道でもある。それだけに歩きやすい。


やがて緩やかな下りになり杉林も開けるようになると、ついに
都が見えた…!
感激もひとしお。しみじみ京の都を見下ろしながら、一服…。
ちょっとしか歩いていないのに、なんだか遠く旅してきた気分だ!(笑)
そうして旅を終わらせるべく、山麓の富士神社お参り後、叡山電鉄二ノ瀬駅に向かった。→