のりこうのくうねるあそぶー

漫画 岳――ガク

岳 (1) (ビッグコミックス)

岳 (1) (ビッグコミックス)


 ジュンク梅田の棚にはよくある店員さんの「POP」が付いてまして、なんて書いていたか忘れたけれど…、 まあ、お勧めだったんでしょう(笑)!



 警察管轄の公式な山岳救助隊とは別に、山岳遭難防止対策協会「遭対協」という民間ボランティアがあるらしい(そりゃああるだろう)。
 そこで警察とは協力し合いながら、山岳救助に携わっている「島崎三歩」という男性が主人公で、今の所北アルプスを中心に、そこで起こる様々な山岳事故を描いています。
 彼はネパール、北南米、ヨーロッパ…世界の山々を登り歩き、高度な技術を持ち、山の魅力も危険さも知り尽くして、ちょっとスーパーマンなみの救助を行うのですが…。
 もちろん、事故がメインではなくて、その人間模様とかを加えながら、結局、山の魅力を伝えたい漫画です!


 私も登山家の端くれとして共感できる点は多々あり。山の絵も詳細に丁寧に描かれていて大変、好感が持てます。この作者も登山家で、山が好きなんだなぁ〜と伝わってくるところが、いいです。
 まあでも、救助されたりお世話にはなりたくはない、というか、なっちゃいけないんですよ!
 山は真摯に「生と死」を見つめる所ですから。
 とても「死」が近い――とはいえ、死ぬ場所なんかじゃ決してないから、救助団体がいないと困りますけれど…。
 そしてだからこそ必死で「生」にしがみつく…というか。
 そういったことを、頭でなく無心になって、身体全体で感じることができるのが、山の魅力のひとつなんだと思います。事故に遭うかは、それも「運」であったりするので…。


 まあなんていうか、登山されない人にとっては知識として読むしかないでしょうが、それはそれでおもしろい話ではあると思います。


……でもまあ、地味ですよね(爆)!?