のりこうのくうねるあそぶー

林真理子の名作読本

林真理子の名作読本 (文春文庫)

林真理子の名作読本 (文春文庫)

 ここ数年、韓流とか、せか中とか、純愛モノ流行で…。でも人の裏心情をピシリと付いて薄笑う作風のこの人は、「そんなもの書けません」みたいな発言を某新聞に書いていたのには、激しく「そうでしょうともよ」と納得同意しました。彼女自身のエッセイとか読んでても面白い所もあるけど、嫌な女っぷりを披露していて(あれ自分も持つ欠点、自己顕示欲とかを見せつけられる気にもなり)好きにはなれないのですがー、小説はさすがの巧さに、うなります〜。ここまで書けるか…ていう隠しておきたい裏心を、冷徹に見極めて文章化する術に、…寒くなりますね。
 ま、そんな彼女の名作読本。さすがに名作家は、読書家です…!
 まだ読んでない本もコレ読んだだけで読んだ気になりお得というか、楽しようという気も起こりつつ、いつか読みたいな♪という気にも、多々させられました。文章もすらすら読めて、とて面白かったですー!(ただ読んだのが数ヶ月前なので、はっきり内容感動した所とか覚えてない、すみません!)うん、本読まなきゃ、です。
 そして末の、文章読本もとても面白い。文章勉強している身につまされます。まあ世の中、同じような類のモノが出回っていて、結局の所、言ってることは同じだったりしますが。リズムとか比喩とかですねー。でも「字ヅラ」の良い文章っていう褒め方は、ちょっと面白かった。
 そして、こうしてブログなんか書いてますが、「誰もあなたのことなんか知りたくないのだ」ということと、でも、「書くことは楽しい。辛いことも多いけれどもやはり楽しい」という気持ちを忘れないで…次の作品頑張ります…。