のりこうのくうねるあそぶー

5−7日 奥日光(長ーい記録です)

旅のテーマ
「『○○荘』と『荘』が付くのは、しょぼそうな気がする」
夫は、前回泊まったグリーン○ラザホテル小豆島の、
あまりに不味かった(特に食事と凡庸な従業員たち)も失敗に懲りているようだ。
彼の威信?にかけて、美味い旅館を嗅ぎ当てようと
ネット検索で探しまくった旅館はいかに!?
(が、テーマかな、今回の旅は…。)


危険な出発
栃木までは夜行バス。最近は忙しくてか、使わない手だ。
案の定、約束の時間に来れない彼。社ビル下前で待たされる私。
仕事が長引いて時間ギリギリ。タクシー飛ばして近鉄あべの橋へ。
到着は、発車10分前を切っていたが、「腹減った〜」という彼の為に
地下へ駆け込み、開いてた店パン屋でざっと買い込んで、バスに乗り込む。
焼きそばパンやコロッケパンは、中高校生の頃よく食べてたような、
チープで懐かしいテイスト(^_^;)。そして、
「でも、この『お好み焼きパン』ってどうよ?」
パンに鰹節かかってるで…」
キャベツも入って、そしてお好みソース味…
いやはや、さっさすが大阪!の味だった…。(-_-;)


小江戸な栃木〜日光
食べたら二人ともぐっすり眠り込んでしまったらしい。
朝5時半の栃木駅まであっという間だった。
栃木駅前は何もない。始発まで1時間。コンビニも開いてない。
栃木の街の中心は駅から離れていて、前に行った時そこは
川沿いに倉と白壁が並ぶきれいでシックな小江戸な風景だった。
今回は行かなかったが。
朝日が輝きだし、やがて動き出した電車に乗り、東武日光へトロトロ向かう。
日光へは4度目。変わらぬ駅舎が懐かしい。
今を去ること○○年前、市東センセのやじきた旅行紀漫画を握りしめて旅をしたのが初めてで、晩秋の奥日光はそれは超美しかった…うっ!(T_T)




もしも外国人に美し日本を案内するなら、
私なら、京都&日光は外せない、特に秋なら! それに広島を加えるか、箱根か仙台か。
相手如何だが、あと西から順に行くと、八重山の海(沖縄)、霧島(九州)、春は吉野奈良、立山上高地の信州、浅間山近辺はやはり軽井沢になるのかな。あ、尾瀬も素晴らしい! 東北は八幡平あたりか八甲田か、夏のねぶた祭りもいいね〜。あとは大雪山周辺の北海道…道東も好きだけど、…と私的にはお勧め。



中禅寺湖にて
中禅寺湖オマル横断レース〜ぅ!?」
中善寺湖に戯れるボートを眺めながら、喫茶でモーニングを食べつつ、
「あの足漕ぎ(おまる)ボート競争をしたらどう?」
と夫が言った。
だめ、それすごそう…。壮観?


始発の遊覧船に乗り、東北岸の菖蒲が浜に向かう。バスでも行けるが今回は船。
右横にずしんと男体山。日光の象徴だが、登ってもおもしろくない山だ。
この船は、逆コース利用(菖蒲が浜から)の方がお得。
対岸の湖畔の遊覧、外国の避暑別荘など紹介が付く(はず)。
船を下りて少し歩くと、竜頭の滝。双頭の龍? 二流に別れる綺麗な滝。
滝見の茶店がセンスがいい。飲み物とお菓子を仕入れる。


ここから戦場ヶ原
湿原というよりもうほぼ草原化して、だんだん林になっていくのかな。
花は赤いシモツケ位だが、広くて景色綺麗で、よく整備されている。
秋だと黄金色の絨毯に紅葉した木々、原の向こうに秋装う日光の山々が、
ホントに美しい〜んです!(初冠雪の山も見れて)
湯川沿いに続く木道を歩く。人も多い。みんなここの美しさを知ってるのね。
ってか、団体なお子ちゃま達がわんさか。林間学校のメッカのようだ。
ひっきりなしにすれ違う。外国人も多い。
途中、青木橋のたもと、ベンチが設けられ、そこで休む。
樹林で日差しが避けられ、風通りも良い。
あんまり気持ちが良いから昼寝まですることに。
山の何がいいか?って、寝ることだよ!
山で寝る。これこそ至福。
気持ちよく、死んだように寝てる。
睡眠不足の解消のために山に行くって位。(動くか寝る以外することないし)
でもたいがい、寒くなってきて目覚める。(秋など危険、雪被ってる!)
で、起きたら、お子ちゃま達はすっかりいなくなっていて、
だいぶ静かになった道の歩行再開。


小滝・湯滝は
立派な滝。小滝は美しく、穴場だと思う。しばらく行くと湯滝。
湯滝は駐車場も近くて、ここから入ってくる観光客も多い。
湯滝の袂にある茶店がいいっ! 大好きっ!
炭火で焼いた串刺し鮎が、めちゃ美味い! (ジタバタ)
豪勢な湯滝を眺めながらビールも飲みつつ、至福が続く。
他に蕎麦や、山菜天ぷらなども揚げたてで、美味い。


湯ノ湖へは
滝横を登っていく。滝上に源泉地があって温泉臭い。
ゆるりと湯ノ湖岸の遊歩道を30分ほどいくと、日光湯元に到着。
途中の湖から見える森も山々も、覗く湯元の建物も、洗練された風景だ。
そこらの観光地(ごめん小豆島)とは、格が違うというか。
さすが明治の頃から外国人に目をつけられて、磨かれてきた歴史というか。
湯元の町中には、バブル時代のツケが残る建物の残骸などもそのままあって
なんだが、持ち直したらしい?高級旅館らは、風情がある。


そして、泊まった旅館は「ゆ宿 美や川
こぢんまりとしているが、そこかしこに趣味の良さを感じさせる。
建物の造りも、小さいが囲炉裏の休憩場も、置かれた家具も装飾物も。
数部屋だけの隠れ家的なしっとりと落ち着ける旅館で、女将の目が行き届き、
従業員らも質が良く、サービス心をわかっている。
源泉地に建てたらしいので部屋からのビューだけはよくないが、
その露天風呂(貸し切りできる)と湖の方から引いている湯の
泉質の違う風呂を2つ楽しめるのも、心にくい配慮ぶり。
内風呂は、2種の石鹸とシャンプーとリンスとボディーソープが別々に置いてあるし、
化粧水&乳液も置いてくれている。
(ありそうでこういうサービス少ないんですよ、
特にシャンプー&リンスは一体型がほとんどで)
ご飯もそんなに豪勢に次々出てくるんじゃないけど、
地鶏の伊達鶏を陶器の鍋で焼きながらいただくのがメインで、
ほか湯葉の煮物など、どれもこれもほっこり美味かった〜♡
翌日の太郎山登山の為に、お弁当や早朝のタクシーの手配も快くして下さったし♡
グッジョブ〜! 夫よ!
日頃ろくな宿に泊まってないからね、(日光前回は避難小屋、前々回は車内)
日本の宿で泊まった中では最高級かも。(しかも1.5万円クラスで)
民宿は自分で探さなきゃ、かなりギャンブルだし
1万円クラスは稀に良い宿もあるが、しょぼいのに当たる危険大。
ホテルで2−3万出すくらいなら、安宿でも遠くへの旅自体を楽しみたいし。
連泊したかったが取れなくて、


翌日は隣の宿「湯元 板屋」  
大手の古い旅館らしくて、佇まいに風情あり。従業員らもよい。
ただ大手らしくて、パックも入れてるようで、私らの部屋も洋室だったし
(私は家にない和室、畳に、飢えてるんだ〜!)、
京風懐石の夕食も、あんまり有り難くないんだよ〜、関西から来てるから。
と普段からは上出来だが、前日に比べるとちょっとね。
女将の目が行き届いてるって、程でもない感じ。大手だからね。
きっと良い宿ですが。


太郎山登山
日光の山々は、男体山がお父さん、女峰山がお母さん、太郎山が息子で、大小の真名子山が娘たち、なファミリーだ。真名子以外は登り済み。あと名峰日光白根山も登り澄み。
愛想の良いタクシーで男体山寄りの登山口へ。
もっと人も少なくて荒れた感じの登山道じゃないかと想像したよりは
整備されていて、登山者も多かった。
ただ、あぶが多くてね〜、特に太郎山から山王帽子山への登り。
ワルキューレの音楽が鳴ってるよう。
編隊を組んでやって来るアブたち。追っ払っても叩き潰しても
どこまでも追ってくる〜!!!
休める場所がなかったよ。(北海道の奴よりはマシだけどね)
刺されるとチクッと痛いが跡は引かない、と思っていたら
翌日猛烈に腫れて痒みが…!!!(今も跡が残って痒い)
切込湖・刈込湖周遊の遊歩道に入ると、観光ハイカーやまた林間学校生が。
うんうん、良い所だもんね。ちと羨ましい。(有難み、わかんねだろが)
大阪の子らの林間は高野山がメッカらしい。高野山って多分霊験はあれど、こんなに良い所じゃないよ。大阪北摂の私は、京都亀山との府境のキャンプ場だった…。
そして、源泉ぶくぶくと沸く沼?をたどって、湯元に帰還。
もう一日休みがあれば、奥鬼怒温泉郷へハイキング(登山かな)したかった!


帰宅。
板屋で夜、サービスの手持ち花火を、久々に楽しみ、
翌早朝、湯ノ湖一週約1時間の散歩して、たらふく朝飯を食べて、
朝8時のバスで一路、日光駅に向かう。
帰りは東京から青春18切符だから夜11時頃の帰宅を逆算するとね、。
東武日光の駅前は土産物屋が並び、早速物色。
今回は旅が楽しかったからもう満足なんだけど、ちょっと毛色の変わった土産をゲット。
アンデス産紅塩とか。塩マニアの私は、既に家に4種の塩があり。
ジャムやペッパーソルトなど、今月末訪問するカナダの家への土産を仕入れる。
そこで耳耳打ちな情報が。
「うちでも週二回しか入らない生湯葉が入った所なんですよ?」
と誘惑に乗って買ったレア湯葉は、
何にもつける必要なしでホントに美味しかったよ〜!!
東武特急スペーシアは、もっとサービスある電車だったと思ったが普通で。
でも東武線は、会津鉄道とも接続して、よく乗る懐かしく大好きな路線だ。


夏の青春18切符は。
浅草からやたら縁のある上野駅へ。一目散に駅構内のアンデルセン
(限定「マーメードパン」って笑えません?プールに飛び込む鯉のような。)
広島が本店とはあまり知られてないが、買って帰るまでにパンがなくなっちゃう程
連れが広島では世話になったらしく、全国区になっても尚、美味いパン屋。
財布の中が乏しくなってたが、銀行ATMが見つからない。
アメックスで18切符買ってたら、笑えるよな?」
と言いつつ(持ってません)、フツーのカードで切符もゲット。
東海道は小田原あたりから熱海の海景色が大好き。
行きだと、ああ東京来た〜もうすぐだっ!て期待で疲れも吹っ飛ぶし。
で、眼前に見える伊豆半島の高原も、好きだな。
熱海ー浜松の静岡間はやたら長くて疲れるが、茶畑が見えるのが微笑ましい。
浜名湖も、帰ってきた感じ。浜松ー大阪は、新快速があるからあまり苦ではない。
で、夏の18切符の楽しみは、東海圏の夏祭り風景が見れること。
浴衣のお嬢さん達が乗り込み、期待がふくらむ。ただ、電車が通るのが7時頃なんで
花火は微妙〜かな。と、心配通り、見えなくて残念。
でも過去この電車で帰阪中、よく花火が上がるのを見た。よく見えたり隠れたり、また見えだしたり、風情がある。
夏の旅〜って、ああ終わりか…って感じで、花火は派手っちくも、切ない。
電車では、夕陽を追えるのもいい。太陽が沈んだりまた見えてきたり。
特に18切符の旅は、各地の郷土の空気が車内にも入ってきて出ては又入り、
旅心をくすぐりつつ、合間にゆっくり寝れるし、本も読めるし、贅沢な時間だと思う。
「久しぶりだよね〜」
最近超忙しい連れと、お互いのんびり帰宅を楽しんだのだった。



やっと書けた。気が向いたら、また編集し直します。