メシアン生誕百年記念企画「ハラウィ」―愛と死の歌―メシアンへのオマージュ
2008年12月1日(月)19時開演
ザ・フェニックスホールにて
【出演】
ソプラノ:奈良ゆみ
ピアノ :藤井一興
【プログラム】…全 オリヴィエ・メシアン
◆「プレリュード」より(ピアノソロ)
.軽やかな数
.風邪に映る影 →→変更◆「幼子イエスズに注ぐ20の眼差し」より
◆「ミのための詩」より
風景
恐怖
妻
首飾り
叶えられた祈り
◆「ハラウィ」―愛と死の歌―(全12曲)
【感想】
歌い終わられた後、奈良さんは「実は、こんなことないっていうくらい風邪を引いてしまって…」とおっしゃいましたが、全然そんな風には見えず、いつも通りの豊かで奥深い音楽を奏でていらっしゃいました。
「メシアン先生の霊を召還できるかどうか…」
された心配も杞憂であったほど、もしくは「メシアン先生に助けられて」なのかもしれません。
奈良さんのメシアン先生への敬愛の深さに、心打たれるようなステキな演奏だったかと思います。
メシアンの音楽は、実を言うとワタクシには「キラキラしてる」としか認識がなく、特にオーケストラだとそればかりな印象なのですが、こうして小編成な…特に歌曲だからでしょうか。
眩いばかりの光に包み隠されていたもの……地球と人間への愛が、優しい光につつまれてこぼれ飛んでいるような…新たな感想を持てました。
メシアンのまだ若い頃の曲とも聞きましたが、それもあるのでしょうか。うん、何度か聞いたオケの曲よりは、優しくわかりやすく聴き入ることが出来ました。
アンコールの曲など、若かりしメシアンがとてもチャーミングな方だったんだな、と感じられました。(笑)
先生だったメシアンと、当時の学生だった奈良さんや藤井氏との交流ぶりに、微笑ましくなる演奏会でもありました。