のりこうのくうねるあそぶー

神戸新聞創刊110年記念 文楽 特別公演

sawanonn2008-11-27

2008年11月27日(木) 18時半開演
神戸新聞 松方ホールにて


【演目】
艶容女舞衣 酒屋の段
壇浦兜軍記 阿古屋琴責の段


【出演】
人間国宝4人そろい踏み”…ということで。

人間国宝4人…<太夫>…竹本住大夫
<三味線>…鶴澤清治
<人形>…吉田簑助吉田文雀
出演ほか



【感想】
これ、誰が作ったの!?
終演後、叫びたくなるような勢いのワタクシでした。
このような素晴らしい舞台の作者が有名でないなんて…!?
オペラやバレエのような西洋の舞台作品の扱いに比べて、作者が重用視されてないことに若干憤りさえ感じるほど、作者を称えたい気分だったのです。


文楽には世話物と時代物という二通りの伝統的演目があるそうで?
1部2部とそのそれぞれの代表的な作品ということでした。両方とも


やぁあああ……す ば ら し か っ た


特に2部の「阿古屋琴責」は、阿古屋が、琴、三味線、胡弓と演奏する場面があり、その洒落た曲ぶりには、当時の粋を感じましたし、1部の「酒屋の段」でも三味線がとても素晴らしく!!
その音色はアンダルシアのギターか?ってくらい(笑)むせび泣いて。
……ワタクシ、美しい音には涙腺の堰がないんですが… もうあの鳥肌モノの声に、音曲に、堰破れっぱなしでした。




今回関係者に近い方からチケットを融通してもらい、最前列のお席をいただきました。
しかも松方ホールの特設しつらえなので、すぐ隣に太夫のお席が設置されていました。
…もぅ、すぐの真横で太夫の語り&三味線の演奏が聴けるお席だったんです。


もう、ばんばん唾に飛んできましたが…(^_^;)
語りの太夫の唾が飛んでくるって、ふつうあり得ない距離に、それがまた素晴らしい臨場感でした☆ そのせいもあったのでしょうが…。
こんな至近距離で、あの美音を聴けることなんてもう二度とないでしょう。


また当然ながら、人形も素晴らしーーいっ。
着物がまた素晴らしいっ(>_<)!
そしてその人形たちのしぐさも。……ああ、ホント美しい生き物たち…うっとりvでした。


さすが! “人間国宝4人そろい踏み”で♪


ホントに二度とない良いものを見せていただくことが出来て、幸せな素晴らしい夜でした。 
ご一緒していただいたフレンチの先生とも、感激しまくりました!(笑)
本当にありがとうございました。


ところで、ワタクシちゃんとこういう文楽を観たのは初めてでした。
高校生の頃、特別授業等で一斉に観たような記憶はあるのですが、寝てたような…orz
こういうのは時期とか年齢で感じ方味わい方が違ってくるものですね。
こう…それだけに人生をかけてこられた人たちが作る世界の深淵を味わうには、ワタクシもまだ若輩ですもののような気がします。
それで人形浄瑠璃を観てて思ったんですが、デコラティブなオペラ等の舞台セットに比べて、吉本新喜劇のような薄くて簡単に絵に描かれた舞台セットや、ユーモラスな人形の顔や動きなどは、ホント漫画を見てるようで、ああ日本文化! 
…ちゃんと継承してる漫画、すごいっ 日本漫画文化の原点発見、万歳!!
って思いました、ええ@@