のりこうのくうねるあそぶー

美術館の調べ〜藤井隆史&白水芳枝 ピアノデュオコンサート〜

2008年2月16日(土)午後2時開演
兵庫県立美術館・エントランスホールにて


【出演者】
藤井隆史、白水芳枝


【プログラム】
エルガー:愛の挨拶
シューベルト:「ファンタジー」(四手のための幻想曲)
モシュコフスキ:「スペイン舞曲」より数曲
ブラームス:「シューマンの主題による変奏曲」
アンコールに、
モシュコフスキ:「スペイン舞曲」より



藤井隆史氏&白水芳枝氏の男女両氏によるピアノデュオ「ドォ・オール」コンサート。
“ドォ”=2ということで、二人という意味が、“オール”はヘブライ語で「光」という意味であり、オール=「みなさま」、またはヨットのオールという意味でもあります。今まで主にドイツで活動してきましたが、これから日本でも活躍していく予定だとか。。。
トップのエルガーの曲は、そういうご挨拶の意味をこめて弾きました。


…・と丁寧に挨拶をされ、その後も1曲1曲二人で丁寧な解説をされてからのピアノ連弾となりました。


彼の最晩年…といってもシューベルトは31歳でなくなるわけですから、まだ充分に若い力強さもありながら、晩年(30歳の時)に書かれた彼の集大成的な曲だと…。


ワタクシ、この曲は昔観ました『太陽の雫』(紹介)という映画の中で登場人物らが連弾で奏でていた曲であり、もうずっと忘れられない調べでありました。その大好きな曲を、生の丁寧な演奏で聴く・弾く姿を見ることが出来て、…嬉しかったです


  • モシュコフスキの曲

重苦しく寒ーいドイツにおいて、暖かで光り輝くスペインに憧れて書いた曲だとか?(笑)


確かに(>_<)! 光輝くスペインへの憧れに満ちた曲でした。
アンコールに弾かれた曲が特に良かったです



それはいいけれど〜、会場、吹きさらしなのか舞台のピアノの後側から風が吹き込み〜、演奏者の後に置かれた暖房機がなんとも…
素肌をさらすドレス姿の演奏者の腕にうっすら映す暖房機のオレンジの光とか…
なんとも…、寒そうでしたが、大丈夫だったんでしょうか??

無料とはいえ、コンサート会場としては、あまり良い会場ではない、ような…(-_-;)

シューマンが見出した天才ブラームスと、その両者の友情関係をご説明され、シューマンの妻クララが、「夫が自分に書いた(最後の)曲」だからと、シューマン全集にさえ出版を拒んだという、最後の曲の、その主題から、ブラームスが作曲したという変奏曲。


……なので、あまりに敬愛するシューマンの意志を汲んでか?シューマンの主題を活かそうとするあまりなのか? はたまたこれを書いたブラームスがまだ若造の頃だったからなのか??
ワタクシ存じませんが、あの〜たたみかけてくるしつこさにとりつかれるようなブラームスらしさのない、薄い曲だったなぁ……と…(^_^;)。。。



  • 演奏

そのように、演奏者による丁寧で快活明瞭な解説がついていて、その曲や作曲家への愛着を感じさせて演奏にも活かされた、親しみと好感を持って聴ける楽しいコンサートでした。
また機会があれば、ちゃんとしたホールで、お二人の演奏を聴いてみたくなりました。