のりこうのくうねるあそぶー

アーモンド入りのチョコレートワルツ

アーモンド入りチョコレートのワルツ (角川文庫)

アーモンド入りチョコレートのワルツ (角川文庫)

 シューマンとバッハとサティの曲目で、書かれた小説。ちょっとそれを起用しているのが、面白いです。発想が、というか。
 シューマンの「子供は眠る」話は、5人の少年達いとこ同志が、毎年夏を送る別荘での話。少年の世界にも、それぞれに権力闘争みたいな、駆け引きめいたことがあって、それを自覚しながらもなんとか構築しようと奮闘しているそれぞれ…みたいな感じかな、それでもいとこ同士。夏のにおいがした、いい話だったな、と思います。
 バッハの「彼女のアリア」は、嘘つきな中学生男女の話。
設定が変わってて、どんでん返しがあって、うまいけど…私的には「ふうん」でした。
 サティ「アーモンド入りチョコレートのワルツ」は、少女達の通うピアノ教室にフランス人のサティおじさんな人が現れて、いろいろ引っかき回していく話。
ううう〜〜ん、シューマンの話が、やっぱり好きです…。