のりこうのくうねるあそぶー

蝉しぐれ

蝉しぐれ (文春文庫)

蝉しぐれ (文春文庫)

知人に「藤沢を読んでみて!」と言われて読んだ本。実家の母は好きらしくよく読んでいた。私「歴史小説」は好きなんだけど「時代小説」はそれほどでもない。でとりあえず短編集を読んでみて、短編らしい味があって良かったんだけどこれまた私、短編って集中力がすぐ切れちゃって、次の話を読み進むのがダメで、長編の方が一気に読めて好き。キャラと長くつきあえて入り込めるし。
でこの小説。一人の少年藩士が、突然の父の切腹させられ、謀反人の家族という忍苦を背負いながら、淡い恋や、友情あり、藩の裏事情に巻き込まれながらも成長してゆく物語。
キャラも良いし、さすがに風景や時代描写が確かで季節感も良くて、読み応えあった。
少年成長物語大好物ー! もう少し少年達の友情が出てれば(!)、もっと満足するのだが。どちらかというと、初恋の方が重きを置かれていて、それも当然か。
映画はどうだろ? キャストがどうかな〜少年?って感じで、多分観ないな。
でも映像がとても綺麗で、惹かれなくもない。